サステイナブルな取り組み

私たちの目的

私たちを通して少しでも多くの人たちに地球の現状を知ってもらうことで、環境について考えることや環境に優しい行動を選択するきっかけを作ることを目的にしています。

また、少なからず不特定多数の人に向けて商品製作・販売する企業として、地球への影響を常に考え行動することを約束します。

人類が生活するために生産し消費すること、つまり私たちの経済活動と環境問題は密接に関係しています。私たち人類の過剰な消費が環境破壊に影響を及ぼしていることをあらゆる分野の科学者たちが証明しています。実際に今、私たちの便利な生活を維持するために、地球が壊れかかっています。これは遠い先の話ではありません。

科学者たちが導き出した答えを基に、前例のないスケールでの大規模で広範囲にわたる構造的変化が必要です。

我々一人一人にできることがあるとすれば、できるだけ多くのことを学び、その認識を他人に広めることだと思います。なぜなら、人類が直面している状況の意味とその結果を深く理解すれば、何をすべきかわかるからです。

今、消費者も、企業も、国も、世界が一丸となって行動を変えなければなりません。

地球について知る(地球の現状)

地球には驚くべき回復力があります。人類は過去70年間にわたり、炭素の過剰排出、森林伐採、海洋汚染など数々のパンチを地球に浴びせてきましたが、地球はそれらを吸収してきてくれました。そのおかげで我々はこの生活があたかもずっと続いていくかのような錯覚に陥りがちです。

しかし、ある閾値すなわち転換点を超えると、ドミノ式に自然システムが崩壊していき環境破壊の悪循環が起きます。一度その状況に陥ると、元に戻すのは極めて困難だと科学者達が警告しています。自然システムは徐々に悪化していくのではなく、指数関数的に悪化していきます。つまり、気付かないうちに悪化し、感覚的には急な変化のように感じ、気づいた時には取り返しのつかない状況になっているという危険性があるということです。

ここでいう転換点とは、脳や熱帯雨林のような複雑なシステムが閾値を超え、比較的安定した状態から崩れて別の状態へ移行する分岐点を意味しています。

こんなにも安定しているように思われる日々に、サステナビリティやカーボンニュートラルなどのワードが普及したのはこの指数関数的な地球への負担を懸念した人々の活動の影響でしょう。

環境面から見るサーフボード

サーフボード製造の観点から考慮すべき点がいくつかあるので、1つずつ説明していきます。

 

温室効果ガス

温室効果ガスの観点では、サーフボード1本を作るときに排出される二酸化炭素量に比べると、軽自動車を1時間走らせた時に排出される二酸化炭素量は、車種にもよりますが少なくとも20倍以上です。こと温室効果ガスにおいて、インパクトのあることから取り組むという意味では、土地柄難しい人を除いては自家用車ではなく自転車や公共交通機関を利用する、または二酸化炭素排出量の大きな割合を占める飛行機の利用を控えるなどの行動をとる方が合理的です。

物を製造する過程では少なからず二酸化炭素は排出されてしまいます。温室効果ガスの観点では、nanazeroは業績の良し悪しに関わらず、売上の1%を環境保護のために寄付することを約束します。

再生可能な資源

再生可能な資源とは、使い切るのに十分な速さで製造または生成できる材料のことです。再生不可能な材料とは、エネルギー源の材料も含めて、再生に長い時間がかかり、一般に再生可能な速度よりも速く使用される材料です。再生可能な材料には、天然物から作られたものと、合成で作られたものがあり、リサイクル品も含まれることが多いです。

竹、コルク、とうもろこしのプラスチック、リサイクルガラスがその例です。

nanazeroのサーフボードは、成長が早く育てやすい桐の木をストリンガーとデッキ、ボトムに使用しています。

 

リサイクル可能な資源

一方、リサイクル可能な資源とは、何度でも使用できる資源を指しますが、再使用するためには、商品を使い終わった後に単一素材に分解できるように、商品企画段階からリサイクルのプロセスを計画しておく必要があります。ペットボトル(ポリエチレン)やガラスやアルミニウムがその例です。

nanazeroのサーフボードは、より地球に優しいリサイクルEPSコアを使用していますが、サーフボード特有の複数素材を接着するサンドイッチ構造と海水が侵食しやすい環境下で使用される商品特性から、リサイクルするのは難しいのが現状です。

そのため、できるだけリサイクル素材を使って、耐久性が高く、長く使えるサーフボードを作ることが現時点のnanazeroの答えです。

 

成分分解性

微生物などの働きによって無害なものに分解できることを意味します。

一般に成分分解性と書いてある商品はコンポストという特殊な条件で生分解するのであって「海洋生分解性」ではないことも多いです。仮に分解したとしても、それにはとてもとても長い時間が必要になります。

nanazeroのサーフボードも同じで、自然環境下で分解されるには長い年月がかかります。

成分分解性において、考えられるサーフボードが環境に与えるリスクは、波に巻かれたり、岩にクラッシュした時に、サーフボードが壊れて海に流れ、海洋生物に危害を加えてしまうことです。

繰り返しになりますが、その壊れるリスクを低減するために耐久性が高く長く使えるサーフボードを作ることに加えて、有毒な素材を使わずに製作することが現時点のnanazeroの答えです。そのため、nanazeroでは毒性の強いPU素材は使わずに、EPS素材のサーフボードのみを製造・販売します。

 

労働者・地域社会への有害性

ハンドシェイプがシェイパーの健康に何らかの影響をもたらすのは、いうまでもありません。nanazeroのサーフボードはモールドボード(金型による成型品)ではなく、シェイプボードですが、最初の基礎となるフォームのシェイプをマシーンで行い、シェイパーの健康リスクの低減に勤めています。その後の職人技が光る繊細な工程、シェイプの微調整やラミネート作業、フィニッシュまでは全て手作業で行います。

 

耐久性

強度、耐水性、耐日光性など、環境への影響を軽減するための最も重要な要素の1つです。製造し消費するサーフボードの数が減れば減るほど、使われる資源や汚染も減ります。シンプルな話です。

nanazeroはパフォーマンスの良さを残しつつ、丈夫で壊れにくいボードを目指します。ストリンガーとデッキとボトム面に丈夫な桐の木を採用しています。デッキとボトム面に使用されている桐の木は従来のファイバーグラスと同じような役割を果たしますが、より丈夫な素材です。

私たちの約束

現状の私たちの答えは、できる限り環境に優しい素材を使用して、耐久性が高く、長く使えるサーフボードを作ることです。

サーフボードに限らず全ての商品において、できる限り、再生可能な資源やリサイクル素材を使用した商品を提供することを約束します。

常に環境問題の本質を捉え、ブランドにとって都合の悪いことにも向き合います。

会社の業績が良い時も悪い時も関係なく売上の1%を非営利の環境保護団体に寄付します。