【行政書士試験】基礎法学の攻略法

基礎法学は2問しか出題されませんが、範囲が広く、対策に困る分野のひとつとなります。

また、法令の中で唯一指定の条文がない分野とも言えます。

本コラムでは、対策しづらい基礎法学にどのように向き合うかを記事にしていきたいと思います。

行政書士試験における基礎法学とは

基礎法学は択一式で2問、8点/300点の出題となります。

したがって、対策にされほど時間をかける分野ではありません。

基礎法学はその名の通り、法学の基礎となる内容から出されます。

分野は大きく分けて「法令用語」「法制度」「司法改革」の3分野です。

法令用語について

この中で、最も対策しやすい分野は「法令用語」になります。

また、「法令用語」は個別の法律を学ぶ上でも必要な知識となりますので、本試験に出題されるというよりも、「法令用語」がわからないと法律の学習自体ができません。

したがって、法律学習の初心者は、個別の法律を学習する前に、まず「法令用語」の学習から入るとよいでしょう。

法制度について

次に、「法制度」ですが、これは法律の歴史や、各国の法律の思想体系と経緯などが出題されます。

この分野は非常に難易度が高く、もっとも対策しづらい分野となります。

したがって、市販の対策本で重要度が高い部分のみ学習していく程度にとどめます。

司法改革について

最後に「司法制度改革」ですが、これは時事にも関係します。

過去10年以内に行われた司法改革を中心に目を通しておくことが重要です。

また、この分野は一般知識で出題される場合があるので、学習しておいて損はない分野と言えます。

このように基礎法学は緩急をつけて学習し、本番では1/2をめざしてください。

深入りは禁物ですが、「法令用語」からの出題は確実に得点したいところです。

基礎法学を最初に解くのは得策ではない?

基礎法学は行政書士試験の1問目と2問目に出題されます。

例えば、1問目に前述した「法制度」の難問が出題された場合、受験生は出鼻をくじかれて、その後の法令科目に影響してしまいます。

元々基礎法学は対策しづらい分野の上、内容も難しいので、開始と同時に1問目から解くのはおすすめしません。

まずは得意な分野から解いていきましょう。

また、基礎法学をプラスで1問とる学習をするならば、同じ時間で行政法をプラス2問正解できるように対策をした方が、いわゆる「費用対効果」は高いといえます。

基礎法学の勉強は、最低限で構わない

基礎法学は1/2をめざして学習していきます。

1問確実にとるためには「法令用語」の問題を落とさないことです。

絶対ではありませんが、2問中、1問は毎年ほぼ法令用語からの出題となります。

次に余力があれば、過去10年の中で行われた「司法制度改革」も対策しておきたいことです。

例えば、近年では、行政書士による「行テラス」が話題になっております。

これらも学習のカテゴリーという視点から広義にとれば「司法制度改革」の分野に分類されます。
(名称等の変更が取りざたされているので、この記事をご覧になっている頃には、別の名称になっているかもしれませんので注意してください。)

また、法テラスや裁判員制度なども重要な内容となるので、対策していきたいところです。

基礎法学は過去問や模擬試験や予想問題集を使いながら、繰り返し出題されている論点を重点的に学習していってください。

繰り返しになりますが、深入りは禁物です。

まずは「法令用語」を確実にとれるようにしていきましょう。

● この記事の著者

田島圭祐講師

20年以上に渡り,大学入試予備校で「古文」,「現代文」,「小論文」,「時事対策」等の指導を行い,担当する講座の多くは定員締切講座となる人気講師。
アガルートアカデミーでは大学入試指導で培った「日本語」のノウハウを武器に講義を展開する。
講師業にとどまらず,記事ライターとしても活動するなど,幅広く活躍している。

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